wf009: 24-25WEリーグとなでしこ親善試合

Sorry. This is an article in Japanese.

ブラジルとの親善試合。こちらから転載させて頂きました。

今回はWEリーグ閉幕となでしこジャパンの対ブラジル親善試合について感想を記します。

1)秋春制のWEリーグが5月17日(土)に閉幕し、すでに2025-2026シーズンに向けたチーム編成が始まっています。神戸を中心に大きな動きがあって、来季がいまから楽しみです。

遅まきながら、2024-2025シーズンの感想をざっくりと記しておきます。じっくりと観戦した訳ではないので、かなり上っ面の論評となっています。

戦術家の監督を据えた広島と新潟がいいところまで行くかと思えた2024年内でしたが、その頃に危なっかしい戦いぶりをしていたベレーザが最後に初優勝の栄冠をつかみました。終盤では神戸と浦和を交えた三つ巴が続きました。

当初、ベレーザは両ウイングと両サイドバック!を高く広く張らせた上で中盤の構成力を生かして中央突破を図ったりクロス攻撃を仕掛けたりしていました。ところが、中央を固めた相手にラストパスを引っかけられると手薄になった中央を突破されそのままゴール前までのカウンターとなって失点。このパタンを繰り返していました。従来の日本の女子サッカーでは無双していたベレーザの戦術かもしれませんが、WEリーグで他のチームの力量アップが守備とカウンター攻撃に発現した結果、綻びが顕となったのではないでしょうか?

ところが、高校三年生だった眞城美春選手が中盤に加わり始めた頃から勝率が上がったようです。眞城選手の技術は周知のところですが、知的な走力がベレーザの好機を増やし危機を減らしたのではないかと想像しています。

神戸はスペイン人監督がチームの把握に手間取ったのが最後に響いたという印象です。伊藤選手の移籍の穴を埋めるのに時間が掛かりましたが、終盤の追い上げは見事でした。

浦和はベテランの柴田選手と神戸から移籍してきた伊藤選手の中盤が光りました。知的な走力の賜物でしょう。残念ながら、得点力で清家選手の穴が埋められなかったようですし、肝心な場面での監督交代が裏目にでたようです。

意外と言っては失礼ですが、長野の健闘が目を惹きました。選手の流出でどうなるかと心配していたのですが、広瀬監督の手腕によるものではないかと見ています。

地元の藤枝順心高校の関連では、卒業したばかりの柘植沙羽選手や植本愛実選手が先発出場を果たしているのは凄いと感じました。神戸の井出ひなた選手は右サイドバックで新境地を開拓していましたし、広島の左山桃子選手は守備の要としてカップ戦優勝に貢献していました。この両選手はなでしこジャパンに選ばれてもおかしくないのではないかと感じました。

2)ブラジルとの親善試合2戦は連敗でした。ワールドカップ開催を予定しているホームのブラジルのコンディションが良すぎたのか分かりませんが、なでしこジャパンにコンディション不良の選手が多数見られました。

特に、WSL(イングランド女子リーグ)所属の選手たちは「いつもの実力」ではなかったようで、ミスが目立ちました。タフなリーグが終わったばかりであり、終盤のケガでコンディションが上がっていなかった選手もいて、そのような時期の「代表の試合」のための調整に苦しんだのではないかと想像しています。

逆に、開幕したばかりのNWSL(アメリカ女子リーグ)所属の選手たちは元気一杯でブラジル選手と互角以上に戦っていました。

とはいえ、日本を代表する「なでしこジャパン」ですから、今後に向けた課題や収穫を二連敗から見出すことは最低限のノルマと言えるでしょう。

第一戦の出来栄えは、正直なところ、「ひどいもの」でした。でしたが、なでしこジャパンの「主導権を握るサッカー」を実現するために必要な要素が浮き彫りになった試合でもあったと思います。

私見ですが、「主導権を握るサッカー」には「知的な走力」と「知的にボールを止める技術」が不可欠だと私は考えています。第一戦では選手交代が行われるまで両者が決定的に不足していました。選手交代後に盛り返したのはこの二つの技量に優れた選手が入ったためです。

第二戦の戦いぶりが改良されたのも、上記の技量に優れた選手が先発したためと思われます。

勝敗とミスの論評はさておき、監督のニールセン氏の意図を読み解くことを試みます。

今回のブラジル戦は以下の点で特徴的でした。
a)主将候補筆頭で実力ナンバーワンの長谷川唯選手が欠場していた。
b)4人の主将候補が選出された直後の試合だった。
c)ニールセン監督は「厳しい試合」での(若い)選手のパーソナリティを見極める必要があった。

a)については、厳しい試合が連続する世界大会ではあり得る想定です。長谷川選手に代わる中盤のリーダーを見出す好機でした。三浦成美選手が株を上げたと思われます。籾木結花選手も同様です。この二選手は収穫でしたが、他の選手たちに物足りなさを感じたのも事実です。

b)については、ベテラン選手のパーソナリティをニールセン監督が把握したということが言えます。二試合をフル出場した田中美南選手への監督の信頼が伺えました。二試合で先発した北川ひかる選手も同様と思われます。

c)については、相手が激しく自チームの弱点を突いてきて戦術が機能しない場面で潜在力が高いとされる選手がどのように対応できるか、これを試す試金石としては最高でした。二試合フル出場で守備と打開に力を尽くした古賀塔子選手への絶対的信頼が明らかです。松窪真心選手も株を上げたと思われます。藤野あおば選手と浜野まいか選手もベストのコンディションではなかったようですが、打開策を繰り出していました。

これも私見ですが、ニールセン監督はここまでのところ、若い選手たちを見てきた狩野倫久コーチの判断を尊重しているように思われます。2連敗を契機に(理由に)自身が選ぶ選手を増やしてゆくのではないでしょうか?

これまた私見ですが、サイドバックにフォワードの選手をコンバートする人選には反対です。サイドバックは普段から所属チームでサイドバックとして試合出場している専門家を選ぶべきです。にわか仕立てのサイドバッグが代表チームで成功するのは昔の話です。

ともあれ、ブラジルの21番と24番はとても良い選手でした。センターバック二人(20番と23番)と中盤の二人(5番と8番)も利いていました。

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