
磁気浮上のイメージ図。こちらから転載させて頂きました。

浮上・案内コイルの説明図。こちらから転載させて頂きました。
前回はリニア中央新幹線(以下、リニア新幹線)の規格を調べてみたのですが、磁気浮上の原理について私の理解が浅かったので、今回はその深掘りをしてみます。
やや専門的になりますが、気軽にご高覧願います。
リニア新幹線では16両編成の全車両が動力車(推進力を有する車両)となるようです。現行ののぞみでは16車両中の14両にモーター動力が付随していますので、少し違います。リニア新幹線では車両を「浮かせる」必要があるために、すべてを動力車とする必要があるのでしょう。
その動力車の各車両には二台の「台車」と呼ばれる下部構造が付随していて、これが推進力と浮上力の源となります。その上に乗客が座る客室が設置される形となります。この構造は通常の鉄輪式高速鉄道の動力車両と同じです。
リニア新幹線の台車には極低温(液体ヘリウム温度)に冷やされた超電導磁石が埋め込まれていて、そこから発生する磁力線(磁界)が、線路(ガイドウエイ)にあるコイルと相互作用し、車体を浮上させるとともに前進させるとのことです。
ここでは推進力のことは忘れて浮上力のみについて考えを集中させます。
超電導磁石は台車の「下面」ではなく「側面」に並べられるようです。浮上用のコイルもこれに対向する形でガイドウエイの側面に埋め込まれるそうです。説明図を見ると、2個の浮上・案内コイルが縦に(=垂直に)配置されたものが一組となって、そのセットがガイドウエイの側面に進行方向に並べられています。
磁気浮上の原理図を見ると、上記の一組2個のコイルのそれぞれが別の極性を持つ磁石となっていると説明されています。
これらのコイルには外部から電流は供給されませんが、台車の超電導磁石が近づくことによって電流が誘起されて磁石のような働きをします。
この「磁石のような働き」を支える原理がレンツの法則です。
コイルの内部に外部から磁界が侵入するとコイルに電流が流れるのですが、それが「外部から侵入する磁界を減らす方向」に流れるというものです。
ということは、台車の超電導磁石とは逆向きの磁石が浮上・案内コイルに生ずることになります。これは浮上に必要な反発力の源泉となります。
ですが、磁気浮上の原理図では、反発力が生ずるのは一組2個のコイルの下側だけと描かれていて、上側コイルでは逆に引力が働くとされています。
上側のコイルではレンツの法則と逆の現象が生じているのでしょうか?
このシリーズはこちらに続きます。また、このシリーズの初回はこちらです。
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