
車両推進のイメージ図。こちらから転載させて頂きました。

推進コイルの概念図。楕円コイルが少しずつずれて重ねられる構造となっているようです。こちらから転載させて頂きました。
本シリーズではリニアモーターカーの分析研究を進めています。
ご注意頂きたいのは「リニアモーターカー」と「リニア新幹線」は別物として扱っている点です。
前者は「リニアモーターを使った乗り物」であり、後者は「JR東海が進めているリニアモーターカーを使う中央新幹線(の計画)」です。
孫氏の兵法「善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ。 故に能く勝敗の政を為す」に従って、「道を修める」ためにリニア新幹線を徹底解剖しています。
前回は磁気浮上の原理とその説明図にある謎を追いかけてみました。
今回はリニア新幹線の推進力を深掘りしてみます。
「線型同期電動機方式」が採用されているとのこと。「同期電動機」は世の中に出回っていますので、それを直線状に延ばして「車両と線路」にしたと理解すればよいのでしょうか?
車両の台車に左右4個ずつ配置されている超伝導磁石は車両の側壁に垂直な方向(真横の方向)に磁界を発生させます。
浮上・案内コイルよりも外側に配置されている推進コイルにとってもこの磁界が相互作用の対象となります。
つまり超伝導磁石よりも前にある推進コイルには引力が発生し、後ろにある推進コイルには反発力が発生します。推進コイルには外部から(制御された)電流が流されるためです。
これらの引力と反発力が車両を前に進めます。
推進コイルは楕円形のようです。
しかも、厚み方向に二重構造となっており、手前側と奥側では位置がシフトしています。私の目には3分の一周期のシフトと映ります。
すこし複雑です。
この推進コイルに交流電流が流れます。しかも三相交流なのだそうです。
これらの解釈は私の宿題としてください…とも考えましたが、チャレンジしてみます。配線が不明なので何とも言えませんが、おそらくは、コイルの長径の三分の一の長さに対して磁界の位相を60度ずつ進ませるための配置なのではないでしょうか?単純にひとつずつ並べた推進コイル列では120度ずつの位相進展となりますので、より滑らかな制御を目指しているのかもしれません。
その三相交流電流はリニア新幹線の管制システムが管理・制御するようです。
では、車両の速度と交流電流の関係はどのように規定されるのでしょうか?
車両の速度はすなわち超伝導磁石の移動速度です。
この磁界の移動速度に合わせて推進コイルの磁界も切り替わる必要があります。
これは電流の向きを切り替えることにによって可能となります。
推進コイルの電流は交流ですから、その周波数が切り替えの頻度となります。
すなわち、推進コイルに流れる電流の周波数と車両の速度は一対一の関係となります。
つまり、電流の周波数を増大させると車両の速度が増大することになります。
次回は、車両の速度を外部から制御する方法とその方法による最高速度の限界を考えてみることにします。
このシリーズはこちらに続きます。また、このシリーズの初回はこちらです。
コメントを残す