wf002: なでしこジャパンの変化

Sorry. This is an article in Japanese.

2025年米国大会の一場面。こちらから転載させて頂きました。

本投稿では、女子サッカーに関する私の昔の体験を少しずつ綴っていこうかと考えています。
ですが、最近、瞠目すべき変化がなでしこジャパンに生じているので、そのことについて感想を述べておきます。なでしこジャパンとはサッカーの女子日本代表チームの愛称であることはご存じの通りかと。

よく知られているように、本年(2025年)2月、米国で開催された大会(She Believes Cup)においてなでしこジャパンは全勝で優勝しました。対米国戦の勝利としては13年ぶりですし、優勝自体も大変に素晴らしい結果です。

ですが、私の興味は試合内容に多くを惹かれました。
特に、昨夏のパリオリンピックでのなでしこジャパンの試合ぶりと比較して、という観点からです。
ご存じかと思われますが、昨夏のパリオリンピックと本年2月の米国大会とで、なでしこジャパンに選出された選手の顔ぶれはほとんど同じです。
特に、主力と考えられている選手は全くと言っていいほど同じでした。大きな変更があったのは監督を含むスタッフの顔ぶれでした。

監督が代わればチームの狙い、特に攻撃的とか守備重視とかいう点、が変更されるは当たり前です。従って、ここではそのことに触れません。
私の注意を引いたのは、「守備のチーム戦術」と「選手各自の個人戦術」でした。後者は、特に、いわゆる「球離れ」です。

守備についてはより組織的になっていました。驚いたのは、相手に殺到する積極的な守備です。
相手ペナルティエリアの横に相手ボールがある際に、コート全体の10分の一程度の狭い地域にも関わらず、5人のなでしこ選手が殺到していました。そこに相手選手は3人くらいしかいませんので、結構に高い確率でボールを奪い取っていました。
パリオリンピックではこのような積極的守備戦術は見られませんでした。
この守備には、しかしながら、リスクが伴います。コーナーフラッグ付近に5人の選手が殺到するということは、残りの広大な地域に味方は(GKを除いて)5人しか残っていません。
相手選手は7人います。プレスを躱されれば、一気にピンチになります。これは「チームとして『いくぞ』(なでしこだから『いきましょう』かも知れません)」と気持ちを合わせ、残りの5人の配置を最適化しなくてはできない戦術です。チーム内で組織としての意思疎通が高まっている証拠と推察しました。

球離れについては、良い意味で「遅く」なっていました。
パリオリンピックでは、「すぐにバックパスしないで前に振り向けばスペースがあるのに」とか、「相手が詰めてきていないのに味方へのパスが早すぎてパスの受け手が苦労している」とか、という場面が多々ありました。
ところが、米国大会ではこれらのような場面が激減していました。「前にスペースがあるときは後ろからパスを受けても前を向く」あるいは「ボールを受けた際に相手が詰めてきていない場合には、相手を引き寄せてからパス、あるいはボールを前に運ぶ」が、ほぼ自然にできていました。選手自らの判断に自信と責任を以って臨んでいるように思えました。

私の目には米国大会でのなでしこ選手たちが迷いなく生き生きとしているように見えたのですが、具体的には上記のような場面だったかもしれません。
なでしこジャパンの監督がデンマーク人のニールセン(Nils Herbert Kromann Nielsen)氏に代わりましたが、同氏のマネージメントには組織のトップとしての優れた力量が感じられ、とても勉強になると感銘を受けた次第です。

このシリーズはこちらに続きます。また、このシリーズの最初はこちらにあります。

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