wf007: なでしこジャパンの変化2

Sorry. This is an article in Japanese.

所属チーム(米国ノースカロライナ州)では「princess」「super star」と呼ばれている松窪選手。こちらから転載させて頂きました。

なでしこジャパンの新監督が指揮する国際試合が初めて国内で行われました。気が付いたことを述べてみたいと思います。

その試合は4月6日(日)の午後2時キックオフで、テレビ朝日系列での生中継もありました。
2月の米国大会で好成績を収めた新生なでしこジャパンには注目が集まっていました。
相手はコロンビア代表です。ずば抜けた素質を持つ選手が輩出されつつある上昇機運のチームです。

結果はシュートを1本に抑えた相手に先制点を奪われ、終了間際のPKで追いつくという1対1の引き分けでした。
新監督のニールセン氏の「国内デビュー」を飾るためにはやや寂しい結果だったかもしれません。
コロンビアチームのキーパーの攻守が光った試合でもありました。

相手には主力のラミレス選手やカイセド選手がいませんでしたが、米国リーグの上位で主力を張るサントス選手がチームをリードしていました。
イングランドのWSLのチームで主力となっている若手も躍動していました。

対するなでしこジャパンには攻撃にキーパーソンが欠けていました。藤野あおば選手や浜野まいか選手の若手両翼が欠けると、やはり、得点のための精度が全体的に厳しくなるようです。CFの田中美南の途中離脱もマイナスだったかもしれません。

ここではニールセン監督の戦略に注目した考察を記したいと思います。

前監督は「能力の高い選手ならばポジションをコンバートしてもうまくやるはず」という方針の下、所属チームでは中央で攻撃を担当している選手をサイドバックに起用していました。
これに対して、ニールセン監督は専門家や経験者をサイドバックに起用しました。初選出の若手選手をいきなり左サイドバックに起用したところからも分かります。

女子サッカーでもサイドバックの攻守にわたる重要性が高まっていますので、ポジショニングやカバー動作に積み上げのある専門家の起用が妥当と思われます。

代表チームの場合は「特に」です。というのは、「集合してから2・3日で試合」が通常の場合です。慣れないポジションに起用されると、そのポジションのノウハウを理解する(思い出す)必要と周囲との連携を深める必要が重なり、下手をすると両方が中途半端のままに試合に臨むということになります。ニールセン監督の方針は正しいと考えます。

以下は私の想像ですが、ニールセン監督は選手の選出をいくつかのカテゴリーに区別しているようです。2027年ブラジルワールドカップや2028年ロサンゼルスオリンピックに向けた長期戦略の上で。これらの大会において次の可能性を持つであろう選手を、現時点では、急がずにテストしているように思われます。
(1)メンタルやリーダーシップおよび戦術で主力となる
(2)スターティングラインアップに名を連ねる力量を持つ
(3)上記(1)(2)の選手の地位を脅かす潜在力を持つ、あるいは切り札となり得る

 (1)はほぼ毎回選出されている選手、(2)は調子次第で選出されたり選出されなかったりを繰り返す選手、(3)は時折ないし新たに選出される選手、といったところでしょうか?
(2)の選手は選出されなかったとしてもがっかりする必要はありませんし、(3)の選手の出入りは選手層を厚くするためには不可欠です。
ニールセン体制が始まったばかりの今、監督は結果を出しながらのチーム構築を行う必要があるはずなので、(3)の選手が少なめになるのはやむを得ないでしょう。もう少し時間が経てば若手の抜擢も含めて(3)の選手の割合が増えていくものと予想されます。一喜一憂はもう少し先延ばしでよいかと。

コロンビア代表戦ではヒールパスが驚くほど多用されていました。テレビの解説者も監督の指示と分析していました。

私は個人的にヒールパスはハイリスクとみているので、ニールセン監督の意図が理解できませんでした。ヒールパスは相手にカットされた場合、味方二人が置き去りになります。相手に「カウンター攻撃をしてください」と言わんばかりとなります。選手の何らかの意識を改革するために監督が指示したものと考えたいのですが、引き分けに終わった原因の一つがこのヒールパスの多用にあると私は考えています。実際、成功例は殆どありませんでした。

このシリーズはこちらに続きます(最新記事がアップされたらそちらが表示されます)。このシリーズの最初はこちらにあります。

コメント / Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です