lnr014: リニアモーターカーの分析 14 リニア新幹線の規格(2)

空港のセキュリティ対策。リニア新幹線に乗車する際もこのような待ち行列が発生するのでしょうか?こちらから転載させて頂きました。

前回はリニア新幹線の超伝導磁石が機能停止に陥るクエンチ現象について考えてみました。クエンチ現象は、F1カーに例えるとそのタイヤのひとつがレース中にパンクするような事態ですので、その対策案をもっと知る必要があると考えた次第です。


さて、以前に「リニア新幹線の規格(1)」をご案内しました。時が流れ、しばらくは(2)が訪れることもなく現在に至ってしまいました。

最高速の数値の意義と磁気浮上の原理の謎などに囚われてしまった私の不徳の致すところです。お詫びします。

ここではリニア新幹線の規格の残りをご案内したいと思います。

1)座席配列
座席クラス:現行の東海道新幹線と同様に普通車とグリーン車(プレミアムクラス)が想定されるそうです。具体的な座席配列は、2+2や1+2などが想定されるそうですが、現時点で未公表とのことです。
客室設計:高速走行時の快適性が考慮されて静粛性や振動低減に配慮した設計が予定されているそうです。トンネル区間が多いため、車窓の景観はやっぱり限定的なのだそうです。

2)レール規格
リニア新幹線は従来のレールを使用しないため、従来の鉄道のような軌間(レール間隔)という概念は無いのだそうです。

3)乗客1人あたりのエネルギー消費量
料金に直結する物理量です。高速走行(500km/h)によりエネルギー消費が大きいが、乗客1人当たりの消費量は飛行機より少ないとされているようです。
トンネル区間が多い(86%)と空気抵抗が大きかったり冷却システムのエネルギー消費が大きかったりするようです※。
※)空気抵抗が大きくなるのは先頭車両の前側の空気が圧縮されるためなのだそうです。空気密度が上がるためなのでしょうか?冷却システムのエネルギー消費が大きくなるのは、空気の断熱圧縮やトンネル内壁との空気摩擦が生ずるためのようです。推進コイルに流れる電流も従来新幹線の架線電流の数倍となるようなのでこのジュール熱のトンネル内停留も無視できないのかもしれません。
こちらによると、「乗客一人当たりが1km移動するための消費エネルギー」の計算例として次のような値があるようです。リニア新幹線:90 – 100 Wh / 座席・km、鉄軌道の新幹線(「のぞみ」): 29 Wh / 座席・km。すなわち、リニア新幹線はのぞみの3倍の消費エネルギーということになります。

3)運賃(品川~名古屋)
正式に決定されていないようですが、JR東海の試算や公表情報に基づく見通しは算出できるようです。JR東海の葛西会長(当時)や山田社長(当時)が「のぞみ+700円」で採算可能との見解を示しているそうですが、、。現行ののぞみが高額過ぎるのかも……と考えたのは秘密です。

4)セキュリティ対策
品川~名古屋間の86%がトンネル区間であり、最高速度500km/hで走行する無人運転(中央制御※)の列車では、爆発物や凶器の持ち込みが重大なリスクとなるのだそうです。
※)不勉強でした。リニア新幹線は無人運転なのだそうです。
ボディチェックと荷物検査:飛行機並みのセキュリティチェック(ボディスキャン、手荷物X線検査)が検討されているそうです。乗客は発車30分前までに検査場に到着する必要があると指摘されていて、これにより実質的な時間短縮効果が減少する懸念(※)があるそうです。
※)フランスのTGVではテロ事件がほとんど発生していないそうです。飛行機と異なり、高速鉄道ではテロのリスクを低く見積もってもよいのかもしれないと勝手に考えていましたが、そうではなさそうです。TGVでは、おそらくですが、客室から近い地上にテロ対策特殊部隊が集結しやすく、テロ犯にとっての抑止力が働いているのかもしれません。であればトンネルの連続はテロのリスクを高めると考えてよいように思われます。品川~名古屋間が40分間ではなく70分間+アルファとなれば、以前に指摘した超音速旅客機コンコルドとの商業的失敗との類似性が生まれるのかもしれません。
車内監視:16両編成に車掌3人のみ(※)で運用予定のため、車内監視カメラやセンサーによる異常検知システムの導入が予想されるそうです。
※)航空機の場合、国土交通省の運航規程審査要領細則に基づいて乗客50名あたり1名以上の客室乗務員というのが基本的な考え方なのだそうです。リニア新幹線は一編成で1000人の乗客を想定してるようなので、車掌1人当たりの乗客数は333人で航空機の6.6倍です。車内販売ご担当が別途おられるので大丈夫という考え方なのでしょうか?
駅の構造:品川駅や名古屋駅は大深度地下ホーム(約40m地下※)で、アクセスに時間がかかるのだそうです。そのためにセキュリティエリアの設計が重要視されているそうです。
※)渋谷駅の副都心線ホームから地上に出るのに閉口した記憶があるのですが、それでも地下30m程度なのだそうです。リニア新幹線のホームはさらに深いようです。

このシリーズはこちらに続きます。また、このシリーズの初回はこちらです。

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