mf029: 香港映画「ドラゴン怒りの鉄拳」を興味深く見ました

香港映画「ドラゴン怒りの鉄拳」の中国語ポスター。こちらから転載させて頂きました。

BS12のゴールデンウイークの「ブルース・リー特集(5/2~5/5)」に気付いて録画をしました。

ブルース・リーの映画をじっくり見るのは初めてでした。

中でも「ドランゴン怒りの鉄拳」。これに見とれてしまいました。

英語のタイトルは「Fist of Fury」で邦題そのもの。中国語のタイトルは「精武門」で、主人公たちが所属する道場の名前が「精武」でその門派という意味ではないかと思われます。

香港公開は1972年3月、日本公開は1974年7月。前年の1973年12月に日本公開(香港公開は1973年7月)の「燃えよドラゴン」の方が国内興行収入が4倍であるため、こちらの「怒りの鉄拳」は国内ではマイナーだったかもしれません※。
※)理由は明らかです。

「燃えよドラゴン」の当時、筆者は中学生でしたが、周囲のブルース・リー人気は凄まじく、ヌンチャクも流行っては学校持ち込み禁止となったりしていました。

芸能に疎い中学生だった筆者は友人たちが唱える主人公の芸名を「ブルー・スリー」と解釈していたのはここだけの秘密です。

今回の視聴を通じてブルース・リーの当時の人気の秘訣に触れたように感じました。

確かに、「怒りの鉄拳」におけるブルース・リーの拳法はとてつもなく格好よく、素手の人間の攻撃力がここまで高まるのかという意味において、それまでのアクション映画の常識を覆すものであったに違いないと感じ入った次第です。

さて、ブルース・リーのドラゴンシリーズは全部で5作あったようですが、この「怒りの鉄拳」だけが1910年頃という時代背景です。他の4作品はいずれも「当時の現代(1970年頃)」という設定だったようです。さらに、「怒りの鉄拳」の舞台も上海の租界※というかなり際立ったものです。
※)(Google説明)租界(そかい)は、19世紀中頃から20世紀前半にかけて、清国(のちに中華民国)が欧米列強や日本との不平等条約により、一定の土地を外国人の居住・営業地として貸与したエリア。中国の領土内でありながら、警察・行政権や治外法権を持つ独自の植民地的な場所。主な租界は上海、天津、漢口などに設置され、列強の中国侵略の拠点となったそうです。

ドラゴンこと主人公「陳真」の怒りの対象は日本人が経営する柔道場の一派で、その極悪非道ぶりがかなり強烈に描かれています。と同時に、主人公たち中国人に対する日本人の傲慢な態度※もあちこちに取り上げられています。
※)みっともないったら、、、。

時代考証の精度の判別が難しいのでその正否について何とも言えませんが、1970年代の香港人たちの考え方が反映されていることは間違いないと思われます。

そのような逆境において卓抜した拳法使いが怒りを拳に込める、その際の主人公「陳真」は普段の物静かで優しい顔からは想像できない憤怒に囚われているようでした。拳法を極悪の相手に用いることの悪影響※も脳裏からは消え去っている、そのような精神状態をブルース・リーは演じていました。
※)相手は治外法権で守られています。

現代、もしも似たような差別がまかり通っているような地域があるとすれば、、、と考えました。映画に登場する通訳ウー氏(Wu En)のような立場にいる人もきっと、、、。

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