(抜粋)筆者を例としてサッカーの試合のテレビ観戦の要素を分析してみました。画面に現れる情報の多様性と頻度についてある程度明らかになったと考えています。

筆者は「サッカー観戦はスタジアムで」という流派に属します。
その理由は目に入る情報量が一桁多いためです、テレビ観戦と比較して。
ですが、スタジアムまで出かける機会が減っていますし、大きな試合は遠方で行われることが多いのでテレビ観戦となります。
ワールドカップのベスト4が出そろったところで、ふと思いつき、サッカーのテレビ観戦の分析を試みることにしました。
ただし、分析の対象は筆者自身です。したがって、もしかすると、世間の標準偏差から外れているかもしれません。ご承知おきください。
主題は「サッカーの試合の何に着目してテレビ観戦するか」です。
若いころの筆者は「枠内シュート」や「ゴールキーパーのナイスセーブ」、「ドリブル突破」を中心に見ていました。実況アナウンサーが叫ぶ場面の出現を待つという初心者スタイルです。
「攻撃的なサッカー」を標榜するチーム同士の対戦であれば、それらの頻度は高まります。「攻撃的なチーム」が一般的に好まれる理由のひとつがこの「チャンスやピンチの高頻度」ではないかと考えられます。
やがて筆者の興味はパスワークや組み立てに移りました。
パスを多用するチームであれば試合時間の90分間に500回ほどパス交換をするようです。10秒に1回弱のペースです。
相手チームのパス交換もこれに加わりますので、注目場面が数秒毎に現れます。
パスには相手の守備のアプローチが必ず加わりますので、1対1の場面※での個人の守備技術にも注目するようになりました。
※)相撲の取組が数秒ごとに現れるように筆者には感ぜられます。
これにボール運びの組み立ての妙が加わります※。パスを何時何処に出すかの選択です。
※)今回のワールドカップのイングランド対ノルウェーの試合では、イングランドの8番エリオット・アンダーソン選手とノルウェーの10番マルティン・ウーデゴール選手の組み立ては見ごたえがありました。両選手とも「フィールド全体を俯瞰しながらミスをしないでとにかくよく走りまわる※※」という印象でした。
※※)ウーデゴール選手はこの試合(延長戦を含めて120分間)で15.4㎞を走り、ダッシュを73回繰り返したようです。
最近は、さらに選手の立ち位置にも目を配るようになりました。
多くの場合、テレビ画面には10人前後の選手が映し出されます。
ボールに当たる当事者は1対1の2人、多くて2対2の4人程度です。
残りの6人~8人は、その瞬間、ボールとは無関係です。
ですが、その選手達の立ち位置は時々刻々と変化します。
予測と戦術に基づいて※。
※)予測と戦術に無頓着な選手も中にはいますが、、、(笑)。
そして、自らの立ち位置が予測と戦術と整合しているかを確認するために選手は首を振ります。
これらに注目すると、常に数人の選手の位置とそれらの相互関係という情報がテレビ画面に映し出されることになります。動態として。
それらは、時として、筆者の脳力を超えるインプットとして目に飛び込みます。
熟練者はこの情報インプットを整理された記憶と連想させて処理※できるようですが、筆者は、今のところ、目を凝らして情報処理を連続させています。
※)「こういう場面では、このような立ち位置にチームとして選手が配置されるべき」という理論と経験が脳内に蓄積※※されているということかと。
※※)戦術理解度の高い選手や指導者は、おそらく、予見も含めて脳内処理を遂行するのでしょう。
そして、時折、「あの選手はあの時なぜあそこにいたのか?」と自らに問いかけます。
つまり、サッカーのテレビ観戦について「筆者はかぶりつき状態を最初から最後まで続ける」ということになっています。
サッカーという競技の奥深さの一端はこのようなところにもあるのではないかと感じている次第です。
という訳で、以上、サッカーの試合をテレビ観戦する際に画面に現れる情報の多様性と頻度について分析してみました。
ワールドカップ2026のテレビ中継では、レフェリーの笛で試合が中断した際、観客席の有名人に画像を切り替えたりしています。が、この瞬間における選手たちの動きこそ、試合の優劣を決めるという指摘もあるようです。
サッカー観戦において画面に現れる情報が「猫に小判」とならないように懸命に画面を追いかけ頭を働かせる、現在の筆者です(笑)。




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