
科学技術分野ではありませんが統治で最も理性を発揮したとされるオクタヴィウス (Octavius) 。こちらから転載させて頂きました。
このシリーズでは科学技術分野に特化した教育論を論考しています。
まずは、科学技術分野に必要な知性を整理したいと考え、イマヌエル・カントの知性の分類を科学技術に適用してみました。前々回は「悟性」、前回は「判断力」を対象に論考しました。今回は「理性」です。
イマヌエル・カントの「理性」(Vernunft, reason)は、カントの哲学体系、特に『純粋理性批判』(Kritik der reinen Vernunft)や『実践理性批判』(Kritik der praktischen Vernunft)で中心的な概念なのだそうです。
カントにおいて「理性」は、悟性(Verstand)が経験的データを整理するのに対し、超越的な理念(神、自由、魂など)や道徳法則を追求し、全体的な統一や目的を考える能力を指すとのこと。
科学技術に焼き直すと「超越的な概念を追及して全体的な統一や目的を考える」能力ということになります。
「超越的な概念を追及」とは「いままで誰も考えたことのないこと(科学や技術)を追い求める」ということです。それだけでなく、「全体的な統一や目的を考える」ことが重畳されます。
はてさて、これは大変な知性です。私見ですが、「誰も考えたことのない」を思考の出発点とするだけではなく、「全体的な統一や目的」というゴールからの逆算思考も求められる訳です。
ゴールには大中小様々なものがあるかと思われますが、最大のものは前回にご案内した「社会が幸福になること」です。
このような能力を持つ人材、どのように発掘し育成するのでしょうか、、、。
ニュートン(Sir Isaac Newton)やガウス(Johann Carl Friedrich Gauß)といった人材となりますが、前者は農場経営者の息子であり、後者はレンガ職人の親方の息子です。
科学技術従事者の血筋という訳ではありません。本人の資質もさることながら、生後に与えられた環境要素(教育)も寄与しているものと考えられます。科学技術教育のヒントはここにあるのかもしれません。
このシリーズはこちらに続きます(新しく投稿されるとそちらに飛びます)。また、このシリーズの第一回目はこちらです。
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