ste19: 科学技術教育について 19 哲学の把握

釈迦の座像。こちらから転載させて頂きました。

このシリーズでは科学技術分野に特化した教育論を論考しています。

これまではやや具体的な教育手法やスキル取得方法について述べてきました。

今回からは広義の科学技術に含まれるべき学術分野を論考してみます。


私は青年時代の早期に結構に重要な判断を迫られる経験をしました。

専門分野の選択や就職などです。

これらに必要な知性(主として判断力)は、これまで論じてきた科学技術的知性とは種類が異なると考えられます。

科学技術分野はそれまでに習得すべきことがとても多いため、時間を取られ、上記の大きな判断を支えてくれるはずの知性の獲得が間に合わないことが多々あります。

若年層においても基本的なことを学んでおけば身を助くのではないかと考えられる分野を挙げてみたいと思いました。

残念ながら、それらの多くは受験科目ではありません。

第一回目は哲学です。

科学技術は社会の役に立つからこそ、その価値が高いといえます。

社会の役に立つには、本質的に何が社会に求められているかを知っておく必要があります。

できる限り長期的な視点から。

その基本を与えてくれるのが哲学だと思われます。

哲学も多種多様であり、深いものから浅いものまで、狭いものから幅広いものまで様々です。

これらのすべてを習得することは人生を費やしても不可能です。

ですが、基本的な部分、例えば、古の哲人は何を考えたのか、現代の抱える課題は何なのか、、などを知っておくことは科学技術に携わる者としても必要な知識だと考えます。

ですから、タイトルを「哲学の習得」とせずに「哲学の把握」としました。

一般的に、専門分野が確定したり、就職先が定まったりした後には、科学者や技術者は目の前の課題に注力するようになります。

ですから、その前に、あるいはそのようになってからでも時として、遠くを見る目を持つことは極めて重要と考える次第です。

実は、私自身、哲学の重要さは指導させて頂いた学生から教えてもらったことです。

さらに実は、30年以上前、ポーランド人の教授(おそらくカソリック)から宗教を問われた際、実家の仏壇を思い出して「仏教徒」と答えたところ、「それは宗教ではなく哲学だろう」と言われました。

たしかに、Buhddism、「〇〇ism」です。

彼らは一神教以外を宗教と思っていないようです。なので、今回は哲人としての釈迦を図として添えました。

このシリーズはこちらに続きます(新しく投稿されるとそちらに飛びます)。また、このシリーズの第一回目はこちらです。

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