19cw010: 19世紀の戦争_010 フランス革命戦争_8 戦争を継続させた人々

ベアリング兄弟(左がFrancis Baring、右がJohn)と娘婿のCharles Wall。1995年まで存続したBarings Bankは1762年創立。こちらから転載させて頂きました。

ホープ商会に1782年に加わったJohn Williams Hope(養子)。オランダの銀行でロンドンに支店を保有していました。こちらから転載させて頂きました。

プライベートバンクCouttsの創設者Thomas Coutts。こちらから転載させて頂きました。

「戦争を無くすためには戦争の本質を理解する必要がある」という考え方に立脚して本シリーズに着手しました。

前回はフランスとイギリスが戦争費用を如何様に調達したかを調べてみました。フランスは山賊行為と庶民酷使で、イギリスは金融で、それぞれ資金を得て戦争を続けたことが分かりました。イギリス金融も結局は庶民にツケが回ってくるはずですが、、、。

今回は「イギリスの戦費調達のための国債をロンドン金融市場で買ったのは誰ですか?」とChatGPTに質問してみた結果をご案内します。

1)政府との直接取引・市場仲介をした人々
》》いわゆる金融仲介層です。
》》中心的な買い手かつ仲介者は、ロンドンの金融街「シティ(City of London)」に集まる銀行家・証券ブローカー・マーチャントバンク(商業銀行)でしただったようです。
》》イングランド銀行(Bank of England)は政府の借入・国債発行を管理する一方、民間の銀行家たちが市場で債券を引き受け・販売していたそうです。
》》国債は公開入札・引受け・再販売などを通じて流通したとのこと。これは後に「政府証券市場(consol market)」として確立されたそうです。
》》具体的なプレイヤーとしては、ベアリング兄弟商会(Baring Brothers)、 ロスチャイルド家(Rothschilds)(19世紀初頭以降に本格参入)、 ホープ商会(Hope & Co.)(オランダ資本も関与)、ロンドンのプライベートバンク※(Hoare’s, Coutts, Child’s など)が挙げられるようです。これらの金融業者は、政府から国債を引き受けて富裕層・商人・地主などの投資家に販売したとのこと。
※)当時のプライベートバンクは家族経営や小規模なパートナーシップによって運営され、主に裕福な個人や商人、地主階級(ジェントリ)、大規模農場主、貿易商人などを顧客とする少人数向けの銀行だったそうです。

2)安全資産として長期保有した人々
》》いわゆる、富裕階層の個人投資家(地主・貴族・商人)達です。
》》当時のイギリスでは、戦費調達のための国債は「安全で利回りの良い投資商品」とみなされていたようです。国債の利率は4〜5%程度で、地主・商人・産業資本家などの中・上流階級が資産運用目的で購入していたとのこと。
》》特に貴族や地主層は、地代収入を安定運用するために国債投資を好んだそうです。これにより 「土地貴族が国債を保有する」=「封建的富が金融資本に転化する」という構図が生まれたとのこと。
》》これらの背景として、18世紀のイギリスの「財政=軍事国家(fiscal-military state)」体制があり、国債は社会的に信用の高い資産と認識されていた、「国家への投資」が「愛国的行為」とも見なされていた、などが挙げられるようです。

3)安定運用目的・市場支援で購入した人々
》》いわゆる、 機関的・準公的投資家たちです。
》》イングランド銀行自身も、一定量の国債を保有していたそうです。政府の会計・発行業務を代行しつつ、市場安定化のために国債を買い支える(初期的な中央銀行オペ)役割を果たしていたとのこと。
》》一部の保険会社(例えばロイズ)や慈善基金・大学基金(オックスフォードやケンブリッジなど)も、安全資産として国債を保有していたようです。

4)高信用ゆえに海外から購入した人々
》》いわゆる、外国人投資家たちです。
》》イギリス国債は国際的信用が高かったため、オランダ・スイス・ドイツなどの金融家も購入していたようです。
》》特にオランダは18世紀以来、英国公債を安定運用資産として保有する主要外国投資家だったそうです※。
※)オランダ黄金時代の終焉が外国投資依存が過ぎたのが原因だったと論じたことを思い出しました。
》》戦時中であっても、イギリス政府のデフォルトリスクは低く、ロンドン債券市場はヨーロッパ金融の中心として機能し続けたそうです。


上記内容を調べていてリーマンショックの主要原因となったサブプライムローン債権の粉飾方法を思い出しました。

次回はイギリス戦争国債の償還方法を調べてみます。

このシリーズはこちらに続きます(新しく投稿されるとそちらに飛びます)。また、このシリーズの初回はこちらです。「フランス革命戦争」ミニシリーズの初回はこちらです。  

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