lnr030: リニアモーターカーの分析 30 これが最後:一点突出性能をどう見るか

赤と青の二つの特性。評価はAからHの8軸。一転突出の青をどのように評価するか?

本シリーズではリニアモーターカーの分析研究を進めてきました。

前回の「直線思考」で締めくくるつもりでしたが、どうしても追加したい内容があったので、今回を「本当の最後」としました。

上図を見てください。

二つの特性曲線があります。赤色線と青色線。評価軸はAからHの8軸。

赤は万遍無く5点以上を満たしています。他方、青はCが10点ですが、他は低迷しています。

あなたはどちらを選びますか?

などという質問を漠然とすることはありません(笑)。


両者の優劣は場合に依存します。

例えば、チームで仕事をする際の各個人の特質であれば、赤も青も両方必要です。ある能力で圧倒的な「青」さんも他が稚拙ということはよくあります。ですが、その稚拙な部分を他のメンバーが補ってくれるのであれば、チームは「青」さんの異能を活かすことができます。

チームスポーツでも同じようなことが言えるかもしれません。

サッカーで言えば、相手ペナルティエリアでは圧倒的な力量を示すけれど守備能力や周囲認知能力に劣る選手がいたとして、その選手の欠点を補う犠牲心に溢れた選手が脇にいれば、先の選手のスーパーな技量がチームに勝利をもたらします。

技術の例としては、日本刀が挙げられるかもしれません。日本刀が多様な性質の鉄材の組み合わせであることは有名です。刃の部分は切れ味を確保するための固い鉄が用いられます。他方、刃の裏側の峰の部分は柔軟な鉄材が用いられます。これらを融合させるのが技術で、切れ味と折れ難くさの両立が図られています。そして、鍔や柄、鞘などが使い勝手を担保してくれます。

「青」が全く役立たずになってしまう場合もあります。それは他の劣った特性を補う方法が無い場合です。欠点が致命傷となってしまう場合です。以下は一例です。

昔から〇〇コンピューティングという技術が繰り返し登場し、研究が重ねられてきました。その多くは、残念ながら、現在の主流のフォンノイマン式コンピュータに置き換わることはありませんでした。

それらの「〇〇コンピューティング」は「△△という性能では従来よりも数桁上回る」という売り文句で概念が登場し、実装のための研究が行われるます。ところが、コンピュータに求められるオールマイティな性能、つまり、インターフェース、演算機能、オペレーションシステム、記憶とその連携などが欠落しているので、誰もが使える技術には決してなりません。

換言すると、「青」特性がシステム全体の特性となってしまっていると、そのシステム内の補完性が機能しないため、「役立たず」で埋もれてしまうことになります。


さて、リニアモーターカーというシステムは青でしょうか、赤でしょうか?


最後までお付き合い頂き、大変にありがとうございました。

このシリーズの初回はこちらです。

番外編の追補としたのはこちらです。

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