tim03:連載「衆愚について」03_ドイツの衆愚化防止策

(抜粋)ドイツはヒトラーの反省に基づき民主制を死守する制度を構築したようです。そこで、民主政治に依拠する故の欠陥が生じないのだろうかと考え、ドイツ民主政が衆愚に陥らない手立てを如何様に講じているのか、それを調べてみることにしました。

ドイツ公共放送連盟(ARD)のメンバー。ARDは国民の衆愚化を防げているのでしょうか?こちらから転載させて頂きました。

 前回は、古代ギリシャの哲学者が指摘した「衆愚政治」の危険性を俯瞰しました。

 民主政治が行き過ぎると「知識や徳を備えた人が政治を導く」状態から「知識や徳は低いけれど人気だけはある」という人物が担ぎ出され、その人がやがて独裁者になり愚策をばら撒き国家が衰退するというシナリオを恐れるべきだという考え方です。


 他方、別調査ではドイツが民主制をそれこそ「死守する」基本法と制度を構築していることが分かりました。

 かつてヒトラーという無法者をトップに置く過ちを犯したドイツが、その反省に基づいて築いたものです。


 となると、民主制を死守するがゆえにドイツに民主政治の欠陥(衆愚⇒僭主政治・独裁政治への転換の可能性)が生じないのだろうかと考えるのが自然です。

 そこで、ドイツ民主政が衆愚に陥らないためにどんな手立てを講じているのか、それを調べてみることにしました。

 例によってChatGPTに質問する形で調査しました。

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0)はじめに
 この問題は非常に本質的で、プラトンの「民主制から衆愚政治・僭主制への転化」への懸念や、ヒトラーが民主的制度を利用した問題とも直接つながるようです。

 ChatGPTの結論は、ドイツは現在、

「民主主義を守る」だけではなく、「民主主義が自らを破壊する危険(民主主義の自己否定)」を防ぐ制度

をかなり多く備えているということのようです。

 ただし、ドイツも「衆愚政治を完全に防止する」ことはできないと考えているとのこと。

 民主主義では最終的に有権者の判断を尊重する必要があるからだそうです。

1)基本的な考え方:「防衛する民主主義」
 ドイツではこれを「戦う民主主義(wehrhafte Demokratie)」と呼ぶそうです。

 「民主主義には、民主主義を廃止しようとする勢力に対して無防備である義務はない」という考え方なのだそうです。

 具体的には、
・反民主主義政党の禁止(基本法21条)
・基本的人権の不可侵性
・永遠条項
・憲法裁判所による審査
などがこれに当たるそうです。

2)教育による対策
 ドイツが特に重視しているのが政治教育だそうです。

 第二次世界大戦後、

「なぜ一般市民がナチズムを支持したのか」

という問題を非常に重く受け止め、学校では、
・ナチ時代の歴史
・ホロコースト
・民主主義の価値
・人権
・プロパガンダへの批判的思考
を扱うそうです。

 単に「民主主義は良いものだ」と教えるより、

「民主主義は放置すると壊れる制度である」

という教育を重視しているそうです。

3)比例代表制による「多様な意見の反映」
 ドイツの選挙制度は「極端な多数派形成」を避ける方向で設計されているそうです。

 連邦議会選挙では、
・小選挙区
・比例代表
を組み合わせているそうです。

 その結果、一つの政党が全国の少数意見を無視して圧倒的多数になることを防いでいるそうです※。
※)どこかの国では比例代表を減ずることを主張している与党があるようですが、、。

 また、5%阻止条項※があり、これは小政党が乱立して政治が不安定になることを防ぐ一方、極端な少数勢力が容易に議会へ入り込むことも抑えているそうです。
※)比例投票総数の5%に達しない政党には議席が与えられないという制度だそうです。ただし、小選挙区で3人が勝利したら、比例票が5%未満でも比例配分を認めるという制度になっているようです。もちろん、選挙後に「小政党が合併して5%を超えたから比例配分を認めてくれ」はNGだそうです。

4)権力分立と連邦制
 ドイツでは中央政府に権力を集中させない仕組みがあり、例えば、
・連邦政府
・州政府
・連邦議会
・連邦参議院
・連邦憲法裁判所
が相互に関係するそうです。

 ヒトラーの場合、国会・州政府・行政・警察を短期間で中央集権化したそうです。その反省から戦後ドイツでは、

「一つの選挙勝利だけで国家全体を掌握できない」

構造※にしているそうです。
※)日本とはこの点が違いますな。

5)独立した公共放送
 ドイツでは、ARDやZDFなどの公共放送が存在。

 単なる情報提供ではなく、
・政府から独立した報道
・多様な意見の提供
・政治討論
を目的※としているそうです。
※)日本との差異を次回に取り上げる予定です。

 ナチ時代の「宣伝省による情報統制」への反省があるそうです。

6)ただし「国民を信用しない制度」ではない
 ここが重要で、ドイツ基本法は、

「国民は愚かだから、政治を制限する」

とは考えていないそうです。むしろ、

「国民の判断は尊重する。しかし、一時的な激情や扇動によって基本秩序そのものが破壊されないようにする。」

という考え方なのだそうです。

7)それでも衆愚化の危険は残る
 現代ドイツでも、
・移民問題
・経済不安
・SNSによる情報拡散
・陰謀論
・急進的政党の伸長
などは問題になっていて、

制度だけでは衆愚政治を完全には防げない

という現実があるとされているようです。

 最後の防波堤は、
・教育
・市民社会
・報道
・有権者自身の判断
になるそうです。

《《《《《《《《ここまで《《《《《《《《

 ChatGPTのまとめは以下のようになるとのことです。

 プラトンは「無知な多数者による政治」を危険視しましたが、ドイツ基本法は、

多数者の判断そのものを否定するのではなく、多数者が一時的な熱狂によって自由と法の支配を手放さないための仕組みを作る

という方向を選んだと言えるとのこと。

 その趣旨は理解できますが、「知識や徳を備えた人が政治を導くべきだ」がドイツで如何様に担保されているのかという点は相変わらず不明です。

 そこで、ChatGPTに更問いをしてみました。その回答を以下に記します。

 「ドイツはそれを制度上は担保していません。その代わりに、
・政党政治
・憲法裁判所
・基本法の永遠条項
・政党禁止制度
・5%阻止条項
・建設的不信任制度
・独立した公共放送
などを組み合わせ、「人間の賢明さ」ではなく「制度の堅牢さ」に民主主義の維持を委ねるというのが、現代ドイツ基本法の基本思想です。」


 日本国内でも憲法改正の議論が高まりつつあるようですが、ドイツに負けないレベルの制度設計思想とその意見交換や報道が成されることを望みたいところです。

 次に続きます。

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