or019: 大井川の研究_19 大井川鐵道の歴史_5

関の沢橋梁。紅葉の名所。こちらから転載させて頂きました。

このシリーズでは大井川のことを深く理解するために徹底的な研究を進めています。

前回は大井川鐵道井川線の歴史を運用開始から昭和の終わりまでを俯瞰しました。今回は平成以降の歴史を見てゆきます。

1989年(平成元年)11月26日:ミニSL列車の運行終了。

1990年(平成2年)10月2日:川根市代駅を移転してアプトいちしろ駅に、川根長島駅を接岨峡温泉駅に改称し、(旧)川根市代 – 接岨峡温泉間を新線に変更。アプトいちしろ – 長島ダム間はアプト式の電化区間とする。長島ダム駅、ひらんだ駅、奥大井湖上駅開業。大加島仮乗降場、川根唐沢駅、犬間駅廃止。
》》長島ダムは1972年に計画され、1974年事業開始、2002年竣工の大井川水系唯一の多目的ダムだそうです。特定多目的ダム法に基づき国土交通大臣が「直轄管理」を行う特定多目的ダムとのこと。
》》アプト式区間のみが電化されたようで、この区間だけが井川線車両限界(幅は1,850 mm以下、高さは2,700 mm以下)を超えたアプト式機関車(ED90)が牽引するようです。
》さらに、こちらによると、編成の千頭側に配置されて井川行きの場合には客車を押し上げるディーゼル機関車にアプト式機関車は直接連結されるようです。

1998年(平成10年)
》10月18日:接岨峡温泉 – 井川間が土砂崩れのため不通となる。
》10月31日 – 11月30日 : 紅葉の名所である関の沢橋梁への観光客の便宜を図るため、接岨峡温泉 – 閑蔵間に限り1日3往復のみ折り返し列車を延長して乗り入れ。
》》関の沢橋梁は川根本町と静岡市葵区の境界である関の沢川にかかる鉄道橋。川底からの高さが70.8mで日本一。

1999年(平成11年)
》3月8日:不通だった接岨峡温泉 – 井川間が復旧。
》8月1日:愛称が「南アルプスあぷとライン」に決定。
》》3組のラックピニオンを120度ずらして駆動力の円滑化および歯の長寿命化を図る方式が採られたそうです。

2000年(平成12年)
》9月12日:長島ダム駅付近での土砂崩れのため、奥泉 – 井川間が不通となる。
》9月23日:奥泉 – 井川間が復旧。

2007年(平成19年)
》9月3日 – 10月19日:川根両国 – 沢間間の法面崩落現場の復旧のため、千頭 – 奥泉間を運休し、バスによる代行輸送を行う。
》12月3日 – 2008年(平成20年)3月31日:再び千頭 – 奥泉間を運休し、バスによる代行輸送を行う。

2009年(平成21年)3月29日:全線でATS(Automatic Train Stop:自動列車停止装置)の使用を開始。
》》ATSは大井川本線に導入されているATC(Automatic Train Control:自動列車制御装置)とは異なるようです。井川線と大井川本線とで相互乗り入れが可能かどうか、要調査です。

2010年(平成22年)8月28日:台風の被害により崖崩れの恐れがあるとし、千頭 – 奥泉間を運休して代行バスによる振替輸送を開始。当該区間の代行バスは、季節ごとにダイヤを更新しながら運行した。

2011年(平成23年)
》8月12日:前年より運転を見合わせていた千頭 – 奥泉間が復旧。
》9月21日:台風15号による道床流出(約20 m)のため接岨峡温泉 – 井川間が不通となる。
》10月7日:接岨峡温泉 – 井川間の運行再開。

2014年(平成26年)9月2日:閑蔵駅の約600m南側で崩土のため、接岨峡温泉 – 井川間が不通となる。

2017年(平成29年)3月11日:接岨峡温泉 – 井川間が復旧。

2018年(平成30年)5月8日:大雨による土砂崩れのため閑蔵 – 井川間が不通となる。

2019年(平成31年)3月9日:閑蔵 – 井川間が復旧。

2020年(令和2年)
》4月14日:新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け、同日以降、全列車を終日営業運転休止。
》6月20日:営業運転再開[23]。なお、千頭 – 奥泉間は落石対策工事の影響で同日午後から運行再開。
》8月20日:倒木処理作業により、奥泉 – 長島ダム間で終日バス代行運転となり、千頭 – 奥泉間と長島ダム – 井川間でそれぞれ折り返し運転となる。
》5月21日:落石の影響で、閑蔵 – 井川間で当面の間、運転を見合わせる。
》8月5日:閑蔵 – 井川間の運転再開。
》9月24日:台風15号による土砂災害の影響で、当面全線見合わせ。
》10月8日:千頭 – 接岨峡温泉間が運転再開。
》10月22日:接岨峡温泉 – 井川間が運転再開。

2023年(令和5年)1月23日 – 2月3日:井川駅1番線上の西山沢橋梁撤去に伴う構内工事のため、閑蔵 – 井川間運休。

2024年(令和6年)
》3月26日:落雷による信号故障のため、井川線全線で運転を見合わせる。当日中に千頭 – 接岨峡温泉間での運転を再開。
》6月1日:接岨峡温泉 – 井川間が運転再開。

井川線は赤字であるが、中部電力の補助金によって赤字を相殺しているそうです。


登山を趣味としていた者としては、井川線に登山電車として活躍して欲しいと切に願います。百名山の完全制覇を目指す者にとって聖岳と光岳は最後の難関となることが多いようで、その原因が登山口までのアプローチの困難にあると言われています。「(新幹線駅から)井川線に乗ると畑薙大吊橋までの(時刻を含めた)アプローチが容易になり、下山後は温泉にも案内される」となればいいなと考えたのは、、、秘密です。

》》》》このシリーズはこちらに続きます(新しく投稿されるとそちらに飛びます)。また、このシリーズの初回はこちらです。「大井川鐵道の歴史」ミニシリーズの初回はこちらです。その他のミニシリーズの初回は以下の通りです。
・「ダム
・「本流の変遷」 
・「」 

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