

このシリーズでは大井川の徹底的研究を進めています。
大井川の水が支える産業を見てゆくシリーズを始めて10回目となります。
前回は地下水利用の規模推定を行いました。流域全体では、水道水利用の2倍前後と算出されました。
今回は水道および伏流水の商業利用の価値の推定です。最も難しい作業と心得ています。
水道代金とそれが途絶えてしまった際の被害額とは一致しないためです。
また、これまで推計してきた農業や製造業の一部が水道や伏流水を活用しています。水の価値の重複が生ずる可能性があるため、慎重が求められます。
そこで、方針を大転換して「第3次産業は水依存度100%」を仮定し、大井川流域の第3次産業総生産を算出することにしました。
この仮定は「トイレの使えない商店や飲食店、病院などは即座に閉鎖に追い込まれる」「製造現場は移転の可能性があるが、人は容易に動けない」という事例からの帰納となります。
例によって、ChatGPTに質問する形で調査を進めました。
まず、大井川流域自治体の卸売り小売り販売額です。
藤枝市 約3,308億円
焼津市 約3,130億円
掛川市 約2,114億円
島田市 約1,917億円
牧之原市 約832億円
吉田町 約648億円
菊川市 約595億円
御前崎市 約309億円
川根本町 約17億円
合計約1兆2,900億円
上記には医療・福祉・宿泊・飲食・金融・不動産が含まれません。
これらについては統計値が無いそうなので、次の方法で推計します。
静岡県の医療・福祉・不動産・金融・保険・教育・その他サービスの県内総生産は数兆円規模だそうです。仮に6兆円とします。
静岡県の人口は約350万人で、大井川流域の人口が約63万人程度。静岡県人口の約18%になりますから、約6兆円を人口按分すると約1.1兆円が算出されます。
ここでは、「上記産業の地域GDPは地域人口に比例する」というかなりざっくりとした仮定を持ち込んでいます。
この約1.1兆円と先の約1.3兆円の合計約2.4兆円が大井川の水に依存する第3次産業という概算になります。
ただし、掛川市や藤枝市、焼津市には大井川水系以外の水資源もある為、約2.4兆円は過大評価額と考えるべきです。
製造業出荷額と同様の割合(70%)を用いるのであれば、約1.7兆円という数字が算出されます。
次に続きます。
》》》》このシリーズはこちらに続きます(新しく投稿されるとそちらに飛びます)。また、このシリーズの初回はこちらです。 「大井川の水が支える産業」ミニシリーズの初回はこちらです。その他のミニシリーズの初回は以下の通りです。
・「ダム」
・「本流の変遷」
・「橋」
・「大井川鐵道の歴史」
・「水源の山々」
・「沢と滝」




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